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健康診断日誌 2010.1.2 逆流性食道炎

2010年01月02日

胸やけ、苦いものやすっぱいものが上がってくる感じ、のどの違和感、痰を伴わない慢性的な咳、げっぷなどで悩まされていませんか? もしかしたらそれは「逆流性食道炎」という病気の症状かもしれません。
この病気は胃酸が食道に上がってきてさまざまな症状を起こすもので、人によって症状は一つのことも、複数の症状が起こる場合もあります。
内視鏡(胃カメラ)で食道の炎症がわかる場合もありますが、内視鏡での見た目は正常なのに症状がしっかりある場合もあります。
逆に、内視鏡では炎症の所見があるのに症状がない場合もあります。
したがって、治療は内視鏡所見と症状のうち、重い方に合わせて行うことになります。
治療としては生活療法、食事療法、飲み薬などがありますが、内視鏡で強い炎症所見がある場合は飲み薬を飲んでいただきます。
内視鏡で炎症所見がない場合でも、症状が強ければ飲み薬で対処します。
逆に、内視鏡上、軽い所見しかなく、症状もない場合は生活療法のみで経過を見ていただきます。
生活療法・食餌療法としては、食べ過ぎないようにする、食べてすぐ横にならない、お酒や甘い物を控える、といったことが挙げられます。
おまんじゅうなんかを食べるとひどくなる方も多いですね。
飲み薬としては、プロトンポンプインヒビター(PPI)が最も重要な薬となります。1日1回、または2回飲んでいただく薬ですが、食事の直後に飲んでいただくと効果が強くなると言われています。
その他に消化管運動促進薬、漢方薬などを使用します。
逆流性食道炎は非常にありふれた病気。当院の健康診断・人間ドックでは、異常があればその場で薬を処方することも可能ですので、気になる方はお気軽にご相談ください。